アップサイジングのご依頼は、そのほとんどが、既にご活用されているシステムをアップサイジングする、というものです。
しかし東洋エンジニアリング様の場合は、Access を利用して社内で新規にシステムを構築し、アップサイジングをしてから、運用を行うという、特筆すべき事例となりました。
EUC (エンドユーザーコンピューティング)のひとつの方法論として注目すべき手法ですが、これが実現した背景には AZD で比較的容易にアップサイジングが可能になったことがあげられます。
一からシステム開発を発注すると非常に高額になってしまいますが、これにより、価格を抑えながらも、世界各国の拠点で共通で使用できるシステムを作りたい、というご要望を実現することができました。
しかし東洋エンジニアリング様の場合は、Access を利用して社内で新規にシステムを構築し、アップサイジングをしてから、運用を行うという、特筆すべき事例となりました。
EUC (エンドユーザーコンピューティング)のひとつの方法論として注目すべき手法ですが、これが実現した背景には AZD で比較的容易にアップサイジングが可能になったことがあげられます。
一からシステム開発を発注すると非常に高額になってしまいますが、これにより、価格を抑えながらも、世界各国の拠点で共通で使用できるシステムを作りたい、というご要望を実現することができました。
海外の拠点と設計データを一元管理できるデータベースを構築したい
弊社は、総合エンジニアリング事業を展開する専業エンジニアリング会社です。 主に、ハイドロカーボン系のプロセスプラントと産業インフラ設備を取り扱っており、国内外のお客様に設計・調達・工事などのエンジニアリングサービスを提供しています。
また、弊社は各国に拠点を有しており、プロジェクト遂行時は、拠点とのグローバルオペレーションを駆使することで多くのお客様に効率的にエンジニアリングサービスを提供しております。
私たちが所属する電気設計部では、プラントの電気設備設計を担当しておりますが、プロジェクトで扱う設計データは、各拠点のエンジニアがそれぞれ主にExcelを利用して個別管理を行っているのが実状でした。お客様からのデジタル化の要望も増える中で、これまでのExcel個別管理ではスピード面、品質面では対応しきれないという危機感の下、各国の拠点と共通の設計プラットフォームを用いて、プロジェクトのデータを一元管理できるシステムの構築を検討しておりました。
また、弊社は各国に拠点を有しており、プロジェクト遂行時は、拠点とのグローバルオペレーションを駆使することで多くのお客様に効率的にエンジニアリングサービスを提供しております。
私たちが所属する電気設計部では、プラントの電気設備設計を担当しておりますが、プロジェクトで扱う設計データは、各拠点のエンジニアがそれぞれ主にExcelを利用して個別管理を行っているのが実状でした。お客様からのデジタル化の要望も増える中で、これまでのExcel個別管理ではスピード面、品質面では対応しきれないという危機感の下、各国の拠点と共通の設計プラットフォームを用いて、プロジェクトのデータを一元管理できるシステムの構築を検討しておりました。
Access プロトタイプで自分たちのニーズを見える化
弊社ではDXの取組みの中で、設計やプロジェクトデータをより高度に利用するためのデータベース型設計ツールの構築が課題でした。市販の設計ツールのままでは扱えるデータや機能の制約があり、私たちのニーズに対応できないことがわかっていました。当初は市販ツールのカスタマイズを検討しましたが、開発元の協力が必須であること、高額な開発コストが見込まれること、ソフトの制約から弊社の要求が100%反映できるかが不透明なことなどから、市販ツールでの開発を断念しました。
次に自社開発の方向に舵を切り、要件定義からスタートしました。要件定義をベースにシステムベンダに発注してプログラムを作成してもらう手順です。私たちの目指すツールには弊社が培ってきた電気設計・プロジェクト遂行の仕組みを取り込む必要があります。暗黙知も多く、仕様を検討し確定させるのに難航していました。また、設計知識のないシステムベンダが私たちの準備した要件定義で、私たちの意図を正確にくみ取ってくれるのか不安もありました。そこで、弊部に20年ほど前にAccessで作成したスタンドアローンの設計ツールがあったことから、そのツールをベースに検討を深めることにしました。Accessは他の大規模データベースと比較して理解しやすく、ライセンスもマイクロソフトオフィスに含まれていたので使用しやすい状況にあったこともAccessを選択した一因です。Accessで検討を続けているうちに比較的短期間でAccessでの開発スキルも向上してきたため、要件定義書とともに私たちの要求を明確に伝えるためのAccessのプロトタイプを並行して準備しました。
次に自社開発の方向に舵を切り、要件定義からスタートしました。要件定義をベースにシステムベンダに発注してプログラムを作成してもらう手順です。私たちの目指すツールには弊社が培ってきた電気設計・プロジェクト遂行の仕組みを取り込む必要があります。暗黙知も多く、仕様を検討し確定させるのに難航していました。また、設計知識のないシステムベンダが私たちの準備した要件定義で、私たちの意図を正確にくみ取ってくれるのか不安もありました。そこで、弊部に20年ほど前にAccessで作成したスタンドアローンの設計ツールがあったことから、そのツールをベースに検討を深めることにしました。Accessは他の大規模データベースと比較して理解しやすく、ライセンスもマイクロソフトオフィスに含まれていたので使用しやすい状況にあったこともAccessを選択した一因です。Accessで検討を続けているうちに比較的短期間でAccessでの開発スキルも向上してきたため、要件定義書とともに私たちの要求を明確に伝えるためのAccessのプロトタイプを並行して準備しました。
AZDによるアップサイジングで費用を抑えたSQL開発に成功
Accessでのプロトタイプには当初の想定以上に私たちの設計要件を反映させることができていましたが、スタンドアローンであるため各国拠点で使用できるスケーラブルなツールへの転換が必要でした。要件定義とプロトタイプのAccessを持って数社のシステムベンダに発注へ向けて引き合いましたが、費用面で予算と合わず、当面の開発内容を絞らなければならない可能性も生じていました。スケールアップの機会をうかがいながら、プロトタイプのAccess開発を継続していた2022年の9月に、一通のメールをインフォース様より受領しました。そのメールは、「Accessのクラウド化(Azure SQL Databaseへのマイグレーション)を実現する新たな手法のご紹介」(※セミナー動画を無料でご視聴いただけます)というもので、AZDの紹介についてのセミナーの案内でした。これは今の私たちの課題を解決してくれるかもしれない、という期待を抱きながらセミナーに参加し、そのまますぐにAZDを使用したAccessのクラウド化をお願いさせて頂くことになりました。開発は、インフォース様での開発と、弊社でのテストを繰り返しながら行いました。SQL化にあたって必要なAccessの修正点についてのアドバイスも頂きながら、順調に開発は進み、納期通りに開発を完了頂きました。
世界各地の拠点で利用予定
現在、開発したSQL Serverを実際のプロジェクトに適用すべく、インド、インドネシアの拠点と準備を進めているところとなります。また並行して、Accessの機能拡張開発も継続しており、すでに開発をお願いした時点から大きくバージョンがアップしております。次はその分のアップサイジングをお願いしたいと考えております。